【日本の不思議】日本人にとってタヌキとキツネは敵?味方?
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こんにちは、Kunyです。

 

 

4日前、仕事でサウジアラビアの方に札幌の街を紹介する機会がありました。

政治や経済、宗教…様々な意見交換をしたのですが、一つだけ十分に説明できないことがありました。

 

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サウジアラビアの女性は私に聞きました。

女性
この、庭先にある像はなんですか?

Kuny
これはタヌキですよ。犬ではありませんよ。

 

女性
なんでタヌキの像が置いてあるんですか?

 

タヌキは日本の昔話によく登場する動物で…

そういえばなんでだろう?!

女性
タヌキの秘密を教えてもらえますか!

 

Kuny
ええと、タヌキの秘密は…実は、タヌキは魔法を使えるんです!

 

 

 

それから4日間、ずっとタヌキのことを考えていました…。

 

 

タヌキとキツネが日常生活に溶け込みすぎていて、しっかり説明できなかったことを反省していたからです。

 

なんで、庭先にタヌキの像が置いてあるんだろう?

日本人にとってタヌキにはどんな意味があるんだろう?

どうして、普段目にすることのないタヌキとキツネが抽象化されたイメージとして日常に馴染んでいるんだろう?

 

この記事で気になっていたタヌキの秘密を解き明かします!

 

何かと不思議な伝承や物語に満ちたタヌキ。

彼らは日本人にとってどのような存在なのでしょうか?

 

そういえば札幌生まれ札幌育ちの私はキツネは見たことがありますが、タヌキを見たことがありません。

そもそも、タヌキってどんな動物?

 

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タヌキは日本、朝鮮半島、中国など東アジアのみに生息する世界的に見て珍しい動物です。毛皮をとるためにソ連が持ち込んだタヌキがヨーロッパで野生化し、現在では外来種としてヨーロッパにもタヌキが分布しています。

 

古来、日本ではアナグマとタヌキをまとめて「ムジナ」と呼ばれていたそうです。

 

「同じ穴のむじな」ということわざがあるように、タヌキが登場することわざはたくさんありますよね。

このことからもわかるように、タヌキは日本の文化に深く根付いている動物です。

 

 

  • 取らぬ狸の皮算用
  • 狸寝入り
  • 狸と狐の化かし合い
  • 狸が人に化かされる

 

タヌキが用いられることわざに、化かすという言葉が出てきました。

「化ける」という表現はイメージしやすいですが、「化かす」とはどういう意味なのでしょう。

 

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日常で使わない言葉、「化かす」ってなに?

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「だます」と「化かす」の違いは、「欺く」という意味の「だます」に対して、「化かす」は「正常な判断を狂わせる」という意味があるそうです。

 

狸と狐の化かし合い…というようにタヌキとキツネは対で表現されることが多いですよね。

「赤いキツネと緑のタヌキ」「きつねうどんとたぬきそば」のように。

 

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ところが、なぜタヌキとキツネなのか謎は深まるばかり。

 

いぬうどんねこそばでも良いのではないか?

 

と思うのですが、キツネとタヌキでなければうどんも蕎麦も成立しません。

そして、キツネもタヌキも人を化かすわけです。

 

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そもそも、キツネとタヌキは本当に人を化かすのか?

 

調べてみると、双方の動物は大変賢いようです。

キツネもタヌキも昔、人里の近くに生息していて夜な夜な食料を盗んだり、時には病気を運んだり人々にとって悪いイメージがあったようです。

 

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また、キツネもタヌキもある程度追いかけると、足を止めこちらを振り向きまた逃げる。追いかけると、またこちらを振り向き逃げるそうで、気が付くと森に迷い込んでしまうそうです。

 

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タヌキは猟銃や猟犬に驚くと死んだように動かなくなるために、死んだふりをすると考えられ、捕まえた後に逃げられてしまうと「化かされた」と人々は思ったようですね。

 

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そして、キツネはバックトラックという技を持っているそうです。

バックトラックとはある程度、ハンターから逃げた後に自分の足跡を踏みながら後退し、茂みにジャンプして姿をくらませることです。自分の足跡を辿りながら後ずさりするとは賢い!キツネの足跡を追って行ったハンターは、突然消えた足跡を見てキツネが消えた?!と驚いたことでしょう。

 

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本当に昔の人々はタヌキとキツネに「化かされた」と考えていたことは理解できました。

不気味なイメージから、怖い妖怪のイメージに結びつくことは想像できます。

 

でも、タヌキの置物はどこか滑稽で悪さをするようには見えませんよね。

どうしてタヌキの置物は本物と全然違うようにデザインされるようになったのでしょうか。

 

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なぜ実物と似ても似つかない二足立ちしたタヌキの置物が生まれたのか

 

タヌキは英語でRaccoon dog (ラクーンドッグ)といいます。

ラクーンはアライグマで、ドッグは犬という意味です。

アライグマは日本では外来種なのですが、まさに、タヌキはアライグマのようなかわいらしい顔をしており、犬のような体を持っています。

 

しかし、お馴染みの抽象化されたタヌキの像は実物とは似ても似つかない姿。直立二足立ち、頭には傘をかぶって酒やとっくりを持っています。まるで中年男性に擬人化されたように見えますよね。

 

 

実は、このようなタヌキのイメージは江戸時代に生まれたようです。

そして、明治時代に信楽町の陶芸家、藤原銕造氏がタヌキの置物を作り、1951年に昭和天皇が信楽町を訪れた際にたくさんの狸に歓迎されたことに感銘し、歌を詠んだそうです。それにより全国に信楽町の狸の置物が広まったそうですね。

 

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店の軒先にタヌキの置物が置かれている理由は、「他を抜く」という言葉にかけた縁起物だからだそうです。

狸は日本人にとって敵であり味方でもある、隣人だったわけですね。

 

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結論:タヌキは日本人の生活に古来から関わりが深い賢い動物。人里の近くに生息し関わりが深いために、昔は人々にとって悪いイメージを持たれたが、現代ではタヌキの置物は縁起物として喜ばれている。

 

タヌキのことをずっと考えさせられた4日間でした。

今度は外国からのお客さんにしっかりとタヌキを説明できそうです。

 


 

さてさて、私は外国の方に日本を紹介する中で「もっと日本のことを勉強しなきゃなー」

と思うことがしばしばあります。

反対に、しっかり日本の文化を説明し、海外の人の日本に対する関心を高めれたときに嬉しく思います。

 

 

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