【東部病院の物資不足】ウクライナに支援物資を届ける際の注意点
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こんにちは!Kunyです。
本日2024年2月28日、日本で集めた支援物資をウクライナへ発送しました。

本当にありがたいことに予想を上回る物資が届きました。

そこで、緊急度の高いものを優先した段ボールを1つ用意し郵便局で重さをはかってもらい、荷物の数を調整しよう!

...とアクションに移ったのですが、郵便局で何百もの物資のカウントをしなければならず1時間ほど手続きにかかってしまいました...。

そこで、本記事ではウクライナへ物資を送る注意点や重要情報を共有します!

 

ウクライナ東部の病院では、負傷した兵士が大勢収容されるも最低限必要な物資が足りていなく過酷な状況が続いています。
例えば、包帯や手術用の溶ける糸、傷口を留めるステイプラーなど医療物資を始め下着や靴下、Tシャツ、ズボンなど日常生活に必要なものがありません。
下着やTシャツさえも足りていない状況、その深刻さは想像を絶するものだと胸を痛めます。

そこで、多くの方々に協力してもらいウクライナ東部へ送るプロジェクトを実行しました。
まずは傷の手当が最優先、ですが包帯が足りないというのが現状です。
そこで、日本のどこのお宅でもタンスに眠っている贈答用のタオルを集めて包帯の代わりに使ってもらおうと寄付を呼びかけました。
有難いことに多くのタオル、包帯、下着、靴下、ホッカイロ、絆創膏、ガーゼ、古着、生理用品が集まりました。
一人の女性は、病院で働くナースの苦労を想像してウクライナ語の説明書きを添えた生理用ナプキンを寄付してくれました。
物資を寄付し協力してくれた皆さんへ深く感謝するとともに、一刻も早い現地の状況改善を祈っています。

本来、国連や国際NGO、政府が行うべき人道支援を民間単位で開始した理由は、ウクライナ東部の現状を知り国際NGOなどに問い合わせたものの回答がなかったためです。
おそらく、会計期間の途中であるため予算の問題などがあると推察しています。
ただ、2023年下旬から最前線の医療機関の状況はひっ迫しており、待ったなしの状況です。
このような状況では、予算規模は小さいものの機動性の高い民間企業・団体・個人が草の根レベルでも動かなければなりません。

そう考えた時に、日本国内様々な企業、民間団体、個人が私と同じように支援物資を送りたいと考えていると想像することができます。
したがって、本記事ではウクライナに支援物資を届ける際の注意点などまとめます。

どのように物資をウクライナへ届けるのか

日本郵便のEMSを利用してウクライナへ届けます。
EMSは航空機を使った最も短い日数で追跡番号付で海外へ小包を届ける手段です。
しかし、戦時中ですのでウクライナ領空を一般の航空機が飛行することはできません。
ポーランドまで空輸で送られ、ウクライナ国内は陸路での輸送となります。

海上輸送のSAL便という手段もありますが、追跡ができないため現在お勧めできません。

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どのくらいでウクライナへ物資が届くのか

戦争が始まったころは1週間で物資が届いていたそうですが、環境は悪化しています。
2023年夏ごろは現地到着まで1か月かかっており、同年冬は2か月かかったとウクライナの友人から聞いています。

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日本郵便が現在受け入れを停止している6つの地域

現在、日本郵便はチェリノービリ、ザポリージャ、ヘルソン、ドネツク、ルハンシク、クリミア半島への郵送を停止しています。
その判断は日本郵便によるものではなく、外務省の決定かもしれないと日本郵便職員から聞いています。

したがって、ウクライナ東部の病院へ物資を届けるには上記6つの地域を除くエリアに住む協力者に中継してもらい、目的地へ届ける必要があります。

ウクライナ国内輸送の独自ルート

私たちは東部に近いチェルカースィに住む友達に協力してもらい、東部の病院へ物資を送るルートを作りました。
チェルカースィから目的地までの陸送料金は別途国際送金で彼女に送ります。

もし、ウクライナ東部への物資支援を考えていて、輸送の課題を持っている方は私までご相談ください。
すぐに対応することは難しいかもしれませんが、チェルカースィに住む友達経由で東部に送る方法を検討します。

ウクライナへ物資を送る際の送料

5kgまで 13,000円
5.5kgまで 14,050円
6kgまで 15,100円
7kgまで 17,200円
8kgまで 19,300円
9kgまで 21,400円
10kgまで 23,500円
11kgまで 25,600円
12kgまで 27,700円
13kgまで 29,800円
14kgまで 31,900円
15kgまで 34,000円
16kgまで 36,100円
17kgまで 38,200円
18kgまで 40,300円
19kgまで 42,400円
20kgまで 44,500円
21kgまで 46,600円
22kgまで 48,700円
23kgまで 50,800円
24kgまで 52,900円
25kgまで 55,000円
26kgまで 57,100円
27kgまで 59,200円
28kgまで 61,300円
29kgまで 63,400円
30kgまで 65,500円

6kg以上の場合、1kg刻みで送料が高くなります。

したがって、重量を計測してみて送料が高くなる手前になるように物資の調整を行うのをお勧めします。

今回は、ホッカイロの重量がかさみ18.8kgで送料は42,400円でした。

最後に封や補強を入れるためのガムテープの重さに注意して、余裕を持たせて物資の数を調整すると良いでしょう。

段ボールのサイズ

3辺の合計が3メートル以内にならなければなりません。

特に注意が必要なのが、最大辺の長さが1.5メートルを超えないことです。

つまり細長い長方形の段ボールを使う場合は最も長い辺を計測して1.5メートル未満か確認が必要です。

また、今回は160サイズの段ボールに物資を入れて国際輸送をしました。

160サイズより大きな段ボールはなかなか見つかりませんが、3辺の合計3メートル以内の基準にまだまだ余裕があります。

送料は重さで決まるため、できればサイズ上限ギリギリの箱に入れた方が、複数回にわけて物資を送る場合、合計送料は安くすみます。

そのような大きなサイズの段ボールは家電量販店などに行けば、見つかるかもしれないと日本郵便職員からアドバイスをいただきました。

今回お世話になったのは札幌北七条郵便局、支援物資の輸送なので何度も届かないリスクが無いか、手続きにミスが無いかチェックしていただき感謝しています。

禁制品に注意

国際輸送が禁じられている物品を禁制品と呼びます。

今回は消毒液とハンドソープはアルコールが含まれていると思われるかもしれないことが理由で荷物から出すことにしました。

液体が入ったボトル、日本で仕入れた日本語のパッケージなので、現地の税関で誤解されて日本に送り返されることを防ぐ判断をとりました。

カイロも注意

寒い時期が続く現地に送るためのホッカイロもたくさん用意しました。

しかし、ホッカイロもメーカー毎に受け入れ可能なもの、そうじゃないものが決まっておりリストが公開されています。

したがって、公式に認められているホッカイロを送ることが可能です。

しかし、実情は日本を離れ現地に到着した後にホッカイロが空港職員や関税で盗まれるケースがあるようです。

この事実に対し、3分の1程度のホッカイロを第1便に入れて現地到着後に、ホッカイロがなくなっていないか確認をして、第2便・第3便に残りを入れることにしました。

数量のカウントが必要

EMSで海外へ発送する場合、日本郵便のWEBサイトから送り状を登録する必要があります。
事前に「受取人」の名前、住所、電話番号などアップデートすることができますが、パソコン版とスマホ版のUIが異なり送り主情報は手入力しなければならず不便でした。

EMSの内容物の登録に当たり、全ての品の数量と価格を申告する必要があります。(高い厳密性は求められないそうですが)

重さを調整しながら、物資の数量を調整するため、できればご自宅やオフィスでカウントの作業をした方が良いです。

今回は、郵便局へ持っていき重量を図って内容物の数を調整したので、郵便局で物資の数を数える必要がでてしまい時間も手間もかかりました。

また新品であることがわかる値札などがある場合、現地のパートナーに関税が請求される恐れがあるので外しましょう。

品物の合計金額が150ユーロ以上の場合、商用利用と思われるため関税が発生します。

また、登録の際にホッカイロ(Heat Pad)の後ろに「制限されていない」(Not Restricted)と追記してください。

スマホから送り状の必要情報を入力後、固有の番号が生成され、郵便局のプリンタで送り状を印刷できるのは便利だと思いました。

また2万円まで補償があるので、物資の価格を2万円近くに設定すると良いかもしれません。

24449円(150ユーロ;2024年2月28日レート換算)を超えると関税が発生するので、注意が必要ですが。

 

今回ウクライナ東部へ送った物資

包帯 123個
男性用下着 100枚
靴下 14組
生理用ナプキン 8袋
Tシャツ 5枚
コットンガーゼ 13袋
タオル 23枚
絆創膏 2袋
傷をとめるテープ 3個

多くの方々の協力で、第1便を送ることができました。

2024年3月中旬に第2便を現地に送る予定です。

一刻も早い平和と終戦、ウクライナの復興を祈っています。

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